明治以来、日本の近代化を影で支えてきた「碍子」、新しい技術的展開の道を開く「ファインセラミックス」をご紹介します。香蘭社の高い技術による、高圧碍子や配電用碍子をご紹介。

香蘭社の碍子製造 技術

有田焼の香蘭社 碍子の種類(形状)
有田焼の香蘭社 碍子の種類(形状)

【1】形状による分類

※以下「がいし」電気学会 オーム社発行から引用しています。


(1)懸垂碍子

懸垂碍子

懸垂碍子は屋外電路絶縁用として最も広く使用されているが碍子で、
支持物の腕金から碍子をつり下げ、下端に電線支持金具を介して電線を支持する
構造となっている。

この碍子は、帽子状の磁器などを絶縁体とし、これにキャップをおよびピンの連結金具
セメントで接着したもので1個~数10個を連結して使われる。



(2)長幹碍子

香蘭社 長幹碍子 電線4

長幹碍子は中実状磁器棒に適当なかさを設け、その両端にキャップを取り付けた形状の
碍子である。
使用時には、磁器棒自体に引張荷重が加わることになる。

懸垂碍子と同様に、連結して使用することができる。
この碍子は送電線路のほか、交流および直流電車線路用碍子としても広く使用されている。



(3)ラインポスト碍子

香蘭社 ラインポスト碍子 電線4

使用状態はピン碍子と同様で腕木または腕金にピンを用いて垂直に取り付ける。
この碍子は、中実円柱状磁器体に適当なかさを設け頂部にピン碍子と同様、パインド線
などにより、 電線を固定支持する。

このために、頂部または側部に線みぞを設けるか、 または電線クランプを取り付けるためのキャップを取り付ける。

下部はベース金具を接着し、この金具にがいし取り付け用のピンを固定している。 磁器部分が中実であるため、無劣化、無貫通の碍子としてピン碍子に代わりこのラインポスト碍子が 使用されている。


(4)支持碍子

支持碍子は用途により、屋外支持碍子と屋内支持碍子に大別される。
また、形状により、ピン支持碍子、円板支持碍子、ステーションポスト支持碍子などに大別される。
いずれも、発電所、変電所、開閉所などの母線支持、あるいは断路器などの絶縁に使用されるものである。

香蘭社 支持碍子 電線5

(a)ピン支持碍子

屋外用に使用する支持碍子で、1個または使用電圧に適合する個数を積み重ね、
連結して使用する。

ピン碍子と類似する形状の磁器を用い、頭部にキャップを、下部にピンを接着して
支持用とした碍子である。

この碍子は、ピン碍子と同様にわが国ではほとんど使用されなくなり、これに代わり、
ステーションポスト碍子が使用されている。

(b)円盤支持碍子

懸垂碍子と類似形状の磁器を使用し、キャップおよびピン状の金具を支持用としたもので、 ピラー碍子とも呼ばれる。
連結して屋外用として使用される。
この碍子も、ピン支持碍子と同様に,わが国ではほとんど使用されなくなっている。

香蘭社 支持碍子 電線5

(c)ステーションポスト支持碍子

円柱状中実磁器体に適当なかさを設け、磁器体の両端にはキャップまたはフランジの
支持金具をセメント接着した碍子である。

この碍子は、使用電圧、汚損条件に適合するように碍子単体または連結して、
母線支持または断路器用などに使用される。
主として屋外用であり、ピン支持碍子に代わって使用される。

寸法が高精度で、機械的・電気的性能はピン支持碍子に比べ、非常に信頼性が高い。
外国では、中空円筒状磁器体を用いたラインポスト碍子、あるいはステーションポスト碍子が
一審使用されているが、すう勢としては中実化の方向に移行しつつある。

(d)屋内支持碍子

屋内設備の絶縁、たとえば屋内母線支持、断路器、キューピクル内絶縁用などに使用される碍子を 総称して屋内支持碍子という。
これらの碍子は、中実磁器体または中空磁器体に適当なひだを設け、その両端にキャップ、フランジおよび 埋込み金具などの支持金具を
取り付けている。 ひだの形状は上下対杯の形を用いる場合が多い。

屋内支持碍子は、その形状により、多ひだ形、スムーズ形、 ドラム形などに分類されている。
なお、屋内支持碍子には単に磁器製のみでなく、最近ではエポキシ樹脂製のものがかなり使用され、 エポキシ樹脂の特徴を生かして
種々の形状のものが考案されている。

(e)送電線用支持碍子

送電線路においてジャンパ線などの支持を必要とする場合がある。
この目的に使用される碍子として長幹形支持碍子がある。
この碍子は、長幹碍子と同じ磁器体に、電線の支持、碍子の取付けに適する形状のキャップおよび フランジを接着したものである。
比較的軽荷重条件の場合の支持に適している。

送電鉄塔の構成材の一部として、腕金の代わりに使用する円柱形の中実碍子、 たとえばステーションポスト碍子がある。
また、長幹碍子の金具の一部を変更して、2組の長幹碍子柱でⅤ結構をしたⅤづり長幹碍子装置も一つの支持碍子とみなすことができる。
これは送電線の狭線問設計の場合などに電線の横振れを防止する手段として有効な支持装置である。


(5)引留用碍子

磁器を圧縮するような形に互いに交差して引張荷重を加えることで、導体を引留め、絶縁する碍子である。
この碍子は、形状により、茶台碍子、玉碍子、井形碍子などと呼ばれている。 主として高低圧配電線の引留用として使用されている。

わが国では、高圧配電線の引留用として従来は茶台碍子を使用していたが、
現在はこれに代わって懸垂碍子と類似の構造の高圧耐張碍子がそのほとんどを占めるようになった。
低圧線路用の茶台碍子などの引留碍子類は、配線方式の合理化などのために使用量が減少している。


(6)がい管

香蘭社 がい管 鉄塔2

磁器などの絶縁体からなる管状の絶縁物をがい管という。
がい管は、単に中空管状の形状を有するもののほか、機器の外殻絶縁物などに用いられる場合などでは、 絶縁設計上の必要から、がい管外部に適当なかさ、またはひだを設けている。

がい管は、計器用変成器、避雷器、結合コンデンサ、ブッシング、遮断器などの外殻絶縁体として 使用されるほか、支持部分としての機能をも有する。

がい管を類別呼称する必要のある場合は、
用途を示す用語を用いて、例えば避雷器がい管、プッシングがい管などのように呼んでいる。


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